『若草色のポシェット』は、年1冊のペースで刊行され、主人公がその都度ひとつずつ歳を重ねていくというシリーズの第1作目の作品です。
手軽なミステリー作品なのでとても読みやすく、話にスピード感があって、グイグイ引き込まれてしまいますよ。
今回はそんな『若草色のポシェット』を読んだ感想やおすすめしたい人や理由、そしてドラマ化や映画化についても調べてみました。
ぜひ、最後までご覧ください。
若草色のポシェットを読んだ感想は?
早速、『若草色のポシェット』を読んだ感想からご紹介します。
構成がやはり赤川次郎の作品といった感じで、やはり本の中に入っていってしまいました。
彼の作品は兎に角、完璧に近いですし、本当に業師だと思っていまいました。
大局的な流れ、章ごとの構成、意外性の盛り込み、 ユーモアのまぶし方、時系列的な展開に対する文字数配分、インパクトを与えるための文章のギミックなど学ぶことが多かったです。
ホント、無駄がない文章構成ですよね。
また、長きにわたり活躍できる作家というのは本当にいろいろな知恵を巡らし、かつ、実践できる能力があるんだと感銘を受け感動します。
それでいて、彼らしい世界観というかトーン&マナーがこの作品にも通底していて、それが古さを感じない仕上がりにもつながっていて、もう、何十年も前に読んだ本が新刊に感じました。
現実的なテーマですが、少しだけファンタジー方向に振っているところも彼らしい作品でした。
毎年、一年に一度刊行されている杉原爽香シリーズって感じで、三毛猫シリーズと違って、殺人事件モノがメインですが、爽香をはじめとした人間関係が毎回面白くて続編を読みたくなると思います。
青春学園モノから成長して此処まで来ました。と言うか、ここまで歳を重ねましたが、以前読んだ若い頃の記憶の感想が更にバージョンアップして楽しんでいる自分もおります。
これから先、どこまでこのシリーズが続くのか楽しみです。
若草色のポシェットはこんな人におすすめ!
『若草色のポシェット』をおすすめしたい人や理由についてもまとめてみました。
この作品は、悩んでいる方に是非お勧したい本です。
長期に渡り感慨深い作品なので、三毛猫シリーズもありですが、これは、日常生活にも応用出来る赤川次郎氏の作品だと思いました。
中学学3年生杉原爽香と新任教師安西布子の爽やかな出会いから始まって、 数日後、行方不明だった友人久代から爽香への突然の電話があり、 待ち合わせ場所となった中学校に布子とともに急行するというありきたりの序文ですが、これが、色々な意味を加味して展開していくのがワクワクで止まらなくなります。
毎年一冊ずつ刊行され、主人公をはじめとする登場人物が一歳ずつ私達の世界の時間軸とともに成長するストーリーで、本と一緒に成長し人間として達成出来る感じがたまらなくなります。
一作一作もそれぞれおもしろいのですが、シリーズ全体が全てつながっているため登場人物たちの変化が強く感じられてとても惹きつけるものがあり辞められません。
今作は今後の十数年に渡るストーリーのはじまりとなる物語で、必読の一冊です。
幸福・不幸・希望・絶望あらゆる思いをかみしめて生きてきたヒロインが、それを受け入れ、強く生きてきた生き様が素敵でこんな風にに生きられたらと思うことがしばしばあります。
人生に、仕事に、生活に悩んでいる方に是非是非お勧めします。
若草色のポシェットはドラマ化や映画化されている?
『若草色のポシェット』のドラマ化や映画化についても調べてみました。
結論から言うと、ドラマ・映画化はされていないと思います。
毎年一冊ずつ刊行され、主人公をはじめとする登場人物が一歳ずつ歳をとるロングランの小説なので、映像化は難しいのではと思います。
簡単な単純な内容、構成で無いので文脈で意味や赤川次郎氏の思いを自分なりに受け取って欲しいと強く感じます。
自分の世界の時間軸とともに成長するストーリーなので、逆に映像化されたく無いとも思います。
難しい個人個人の世界を映像化するのは大変かもしれません。
赤川次郎氏の作品は、本の文脈や表現の仕方が素晴らしいので、映像化は無いと思います。
まとめ
今回は、若草色のポシェットをご紹介しました。
『若草色のポシェット』は、主人公たちが歳を重ねながら成長するストーリーで、映像化が難しい作品です。
赤川次郎氏の繊細な文脈や表現力は、読者自身が感じ取るべきものであり、映像化されることでその奥深さが失われるのではないかと感じます。
この作品は、人生や人間関係の悩みを持つ方にこそおすすめしたい一冊です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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